こんにちは。トナカイノツノのてんです。
今回は、不稔性(発芽しなかったり、発芽しても育成しないこと)と言われている、セルソタツタ(P.celsotatsuta)の胞子を撒いてみたので、内容をシェアしていきます。

セルソタツタといえば多分岐でとても綺麗で人気な品種ですよね。
不稔の原因を考えてみる
まず、不稔性とは、
稔性に対する語で、高等植物の花が受精しても発芽・生育するような種子をつくらないことをいう。不稔性は、広い意味では、花をつけない場合や受粉の前に花が落ちる場合、あるいは、種子が発芽しなかったり、発芽しても生育しない場合も含められるが、狭義では、生殖細胞の形成から受精を経て種子ができるまでの過程が正常に進行しない場合をいう。
雌雄の生殖細胞のいずれかに欠陥があるときは、ごく普通にみられるが、生殖細胞そのものは正常であっても不稔性になることがあり、このような場合は不和合性とよばれる。これは、その植物自体、あるいは特定の系統の間で交雑した場合にだけ受精不能となるものである。植物の三倍体、五倍体のような奇数倍数体ではほとんどが不稔性を示す。
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について
まとめると、発芽・育成しないこと。原因はいろいろ。ただ、染色体倍数が奇数の場合はほとんど発芽・育成しないよ!ってことみたい。
シダ植物は、前葉体の裏側に造精器と造卵器が生じてそれらが、受精することで胞子体が発生するので、ビカクシダも同じように受精していると思う。
セルソタツタは、他の人のインスタのpostなどを見ていると、前葉体は出るけど、そのあとの胞子体がなかなか発生しないみたい。
なのでとりあえず、不稔の仮説を立ててみる。
①造精器と造卵器が受精しにくい。または、受精不全。
②染色体の異常。
③その他

胞子体を発生させるためには?
①造精器と造卵器が受精しにくい場合
完全に不全の場合はどうしようもないけど、受精しにくいだけであれば、環境を整えてあげれば発芽する可能性はあると思う。
ので、今回は環境を変えながらいろいろな方法で播種してみることにした。
播種のパターンは後述。
②染色体の異常の場合
の解決法としては、
1 .染色体をいじる
2 .他種と交雑させる
1はちょっと現実的ではないので、2を検討してみる。
染色体倍数が奇数倍数体のものはほとんどが不稔性を示すとなっているので、偶数倍数体のものと交雑することで発芽するのでは?前葉体が発生後、後述するどの方法でも胞子体の発芽が確認できない場合は、他種との交雑を検討しようと思う。交雑してしまうと、それはもうセルソタツタではないのだけれど、、、
③その他
いろいろ書いたけど、よくわからんので詳しい人がいらっしゃったら、こうするといいよ!とか教えていただけるとありがたいです。

いろんなパターンで撒いてみる
播種パターンは、最終的に6パターンになる予定。
①採取後すぐに、胞子嚢と一緒に撒く。
②採取後すぐに、普通の量を撒く。
③採取後すぐに、少なめに撒く。
④採取後10日ほど乾燥させて、胞子嚢と一緒に撒く。
⑤採取後10日ほど乾燥させて、普通の量を撒く。
⑥採取後10日ほど乾燥させて、少なめに撒く。
ほぼ悪あがきで、これで不稔が解消されるとは思えんけど、とりあえずやってみる。
まずは、採取後すぐに撒いたものをインスタにアップしました。
播種した日は、令和3年9月9日です。
まとめ
厳しい実験になりそうですが、まずは無事に前葉体が発生することを願います。
今後も定期的に様子を投稿していきます。
細かいpostはインスタの方でしていきますので、よかったらフォローお願いします。
胞子撒きの方法については、こちらの記事でまとめています。
それでは、また。
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