こんにちは!トナカイノツノのてんです。

今回はビカクシダ(コウモリラン)の胞子培養をやっていく上で、胞子体が出てきたら行っているスペーシングについてシェアしていきます。
どのような作業をするのかは、前葉体や胞子体の状態や成長のスピードによっても変わってきます。
今回は胞子の状態を2つのパターンに分けて、私がやっている作業を紹介していきます。




前提:なぜスペーシングをするの?
私がスペーシングを行う理由は主に3つです。
- 前葉体及び胞子体の間隔を広くすることで空気の通りをよくする。
- 前葉体及び前葉体の間隔を開けることでお互いに栄養を奪い合うことを避ける。
- 培地を入れ替える事による栄養の補給。
上記の内容をスペーシングによって改善することで、成長を促進することを目的としています。
パターン1:胞子体が小さい状態でスペーシングをするとき。
(画像)スペーシング前の状態


この状態でスペーシングするのはどんなとき?
私がこの状態でスペーシングをするのは、
・成長がゆっくりなので、早く成長させてあげたいとき。
・前葉体が茶色っぽくなっているとき。
・胞子を撒きすぎて密になりすぎているとき。
スペーシング時に気をつけていること
①細かく分けすぎない
この状態でスペーシングをする際は、細かく分けすぎないように注意しています。
少しだけ出てきている胞子体だけを取り分けてあげたくなりますが、1㎤弱くらいの範囲で取り分けていきます。
理由としては、過去に胞子体だけを取り分けて失敗したからです。
胞子体のみを取り分けた結果、なかなか成長せず元気がなくなってしました。
元気に育っている胞子体の周りの前葉体は、自然に枯れて行く様子がみて取れるので、受精が行われなかった前葉体は胞子体の養分に使われているのでは?と考えています。
細かく分けすぎて成長しなくなってしまった状態がこちら↓


②培地から前葉体と胞子体が浮かないように植え付ける
植え付ける際に、新しい培地にしっかりと根っこがくっついていないとその後、茶色くなって成長が悪くなります。植え付ける際に、しっかりギュッと押さえつけるか、新しい培地に少し窪みを作って植え込んであげましょう。
(画像)スペーシング後の状態


パターン2:胞子体が大きくなってからスペーシングするとき。
(画像)スペーシング前の状態


この状態でスペーシングするのはどんなとき?
・成長が順調で、パターン1の状態でのスペーシングが必要ないとき。
・忘れていてパターン1の状態を既にすぎていたとき・・・。
・パターン1のスペーシングを行ってから、ある程度大きくなったとき(2センチ~)。
スペーシング時に気をつけていること
このくらいの大きさまで成長してからであれば、胞子体のみを取り分けても大丈夫です。
根っこが絡んでいる場合などは、無理に分けることはせず、数株くっついた状態でスペーシングをしています。
(画像)スペーシング後の状態


その他にやっていること
状態にもよりますが、植え付け後1〜2週間程度で微粉ハイポネックスを1,000〜2,000倍程度に薄めて散布しています。
微粉ハイポネックスを使用している理由は下記の2点です。
- 根っこの成長を促進するカリが多く含まれているから。
- 化成肥料なのでアオコの発生率が低いから。
まとめ
今回はスペーシングについて簡単にまとめてみました。
私はこんなやり方しているよーとか、こうやったらうまくいったよーなどありましたら、インスタにご連絡いただけるととても嬉しいです。




胞子培養苗の販売を始めました。
少しずつですが、出品していきますので、よかったら覗いてみてください。
それでは、また。
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